い草は日本の気候風土に適した天然素材です
抗菌作用
抗菌作用によりいつも清潔です。サルモネラ菌・ブドウ球菌・大腸菌などに対する抗菌性があり、足に付いた微生物や水虫の繁殖を抑える効果もあります。
湿度調整
畳は湿気を吸い込み、空気が乾燥すると放出して、室内の湿度調整をしてくれます。 一般的に除湿機と同じくらいの水分調節機能があると言われていまが、乾燥してきたら水分を放出するという点でより優れています。
空気清浄
シックハウスの原因となるホルムアルデヒドや二酸化炭素を吸着し空気を浄化する効果があります。アセトアルデヒドについても同様の効果があると言われています。
弾力性
適度な弾力性があり、発育期の子供のバランス感覚を養うのに効果的だといわれています。またフローリングと違い衝撃を吸収する柔軟性があるため、転んでも大きな怪我に成りにくく安心安全です。
吸音性
優れた吸音・遮音性を持っており、フローリングの部屋に比べて音の大きさが半分程度になることもあり住宅の2階からの騒音や足音が響きにくいです。
温度調節
夏は涼しく、冬は暖かい カーペットやフローリングと比べて、圧倒的に透過熱量が小さく保温性にすぐれています。また、い草の中に空気がたくさん含まれているため羽毛布団のように最適な温度を保つことが出来ます。
快適性
い草が本来持っている優しい香りが、自然のアロマテラピーのように心を癒してくれ畳に寝転ぶと心地よいリラックス効果を生み出します。 畳は琥珀色に変化しますが、これは暖かさをイメージさせ、上品な色彩は周囲との調和が取り易くどんな空間にも合います。
古くから日本の床材として親しまれてきたいぐさの畳。
畳には季節によって様変わりする住環境に柔軟に対応する能力がたくさん秘められています。
密閉性の高い現代の住宅で問題となる湿気も、畳の調湿作用でジメジメする夏は湿気を吸収し、乾燥する冬は空気中に水分を放出して快適な湿度に保ってくれます。また、集合住宅で問題になる階下への音も、吸音効果のある畳が緩和してくれます。
フローリングやじゅうたんにはない多様性と快適性を秘めた畳はどのように作られるのでしょう。
畳表のできるまで
植え付け
11月中旬から12月中旬に植え付けを行います
先刈り
5月上旬。一度先を刈ることによって、まっすぐな長いい草に育ちます。
網かけ
5月下旬~6月上旬。長く伸びたい草は倒れやすいので、網をかけて倒れにくくします。
刈り取り
7月上旬~7中旬。い草の変色を防ぎ、青さを長持ちさせるために、染土と呼ばれる特殊な泥で染めます。
泥染め
7月上旬~7月中旬、いぐさの変色を防ぎ、青さを長持ちさせるために、染土と呼ばれる特殊な泥で染めます。
乾燥・選別
泥染めしたい草を乾燥させ、短いものや折れているい草などを抜き出します。
製織
いぐさを織機にセットして製織します。
織り上がり
畳表が完成しました
畳表の見分け方
一口に「畳表」といってもその品質は様々です。
一般に、いぐさは長ければ長いほど品質にばらつきのない畳表となります。
一定の長さに達したい草の中から色ムラがなく太さが均一な一握りのものだけが最高級品の畳表に使用されます。
品質の良い畳表は香りがよく、美しい光沢を持っています。耐久性もありますので、長い期間新品の状態を維持できます。
品質 | 最上級品 |
上級品 |
中級品 |
普及品 |
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使用い草 | 135cm以上 | 120cm以上 | 110cm以上 | 97cm以上 |
使用経糸 | 麻綿 | 綿々・麻綿 | 綿々・麻綿 | 綿 |
折込密度 | 特に密 | 密 | 普通 | やや粗 |
色調 | 特に良好 | 良好 | 普通 | やや不良 |
根白 | 無 | 無 | 少々有り | 有 |
変色い草混入 | 無 | 無 | 少々有り | 有 |
行(溝) | 明確(深い) | 明確 | 普通 | 浅い |
説明 | 135cm以上のい草を使い、麻糸と綿糸の2本立で織り上げています。変色したい草の混入がなく、畳表全面の色調が良好。お座敷、客間に向いています。 |
120cm以上のい草を使い、麻糸及び綿糸で織り上げています。織りこみ密度、色調共に概ね良好です。お座敷、お茶の間に向いています。 |
110cm以上のい草を使い、綿糸で織り上げています。色調及び織りこみ密度は概ね良好、茶の間、子供部屋に向いています。 |
97cm以上のい草を使い、綿糸で織り上げています。色調及び密度はやや劣ります。安価で汎用性が高く、気軽に使える畳表です。 |